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Theory Atlas
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EVERYDAY QUESTION

引き継ぎをしても、うまく伝わらないのはなぜ?

異動や退職、サークルやゼミの代替わり。資料をきちんと残して説明もしたのに、後任が同じように仕事を回せない。研究では、知識には書き残せるものと書き残しにくいものがあること、そして知識が人と人の関係の中に埋め込まれていることが論じられてきました。

この疑問を説明する 2 つの理論

01

知識創造理論(SECIモデル)Organizational Knowledge Creation (SECI Model) · Nonaka 1994

知識には、文書やマニュアルのように言葉にできる形式知と、経験や勘のように言葉にしにくい暗黙知がある、とする理論です。引き継ぎ資料が伝えられるのは主に形式知です。暗黙知は、一緒に働く経験を通じて伝わったり(共同化)、比喩やモデルを使って少しずつ言葉にされたり(表出化)します。

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02

トランザクティブ・メモリー(交換記憶)Transactive Memory · Wegner 1987

チームでは、「この分野はあの人が詳しい」という、他者の知識についての知識を互いに持ち、記憶を分担しています。特定の人に知識が集中していると、その人が抜けたときに集団の記憶が大きく損なわれるとされます。引き継ぎでは、自分の知識に加えて、「この件は誰に聞けばいいか」を伝えることにも意味があると考えられます。

トランザクティブ・メモリー(交換記憶)の解説を読む ↗

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実践共同体Communities of Practice · Lave & Wenger 1991

技能は、教科書より、実践を共有する人々の中で周辺から中心へと参加を深めていく過程で身につく、とする視点です。後任が前任者と同じ場で少しずつ仕事に加わる期間がないと、マニュアルに書けない勘どころは伝わりにくくなります。

ここに挙げた理論は、疑問を考えるための手がかりです。どの理論がよく当てはまるかは、組織や状況によって変わります。

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