M·T·AManagement
Theory Atlas
β版現在の収録数 125 項目(うち理論 110)
GUIDES / HOW TO READ RESEARCH

研究の読み方

最終更新日:2026年9月24日

このページについて

このサイトの項目には、「研究の根拠」や「批判と境界条件」として、研究の方法や限界についての注意書きが出てきます。ここでは、もとの研究を自分で探して読み、どんな方法で調べられたのか、その結果をどう受け止めればよいのかを判断するための手引きをまとめています。研究法の項目は、研究法の一覧にもまとめています。

研究を探す

  • 論文の手に入れ方・読み方
    経営学の論文を探し、手に入れ、読むための手引き。Google Scholar や CiNii Research での探し方、国立国会図書館の遠隔複写、実証研究の強さの見分け方まで。卒論や大学院進学、MBA の準備に。
  • 経営学の学術誌と学会
    経営学の主な学術誌を、FT50 と UTD24 の2つのジャーナル・リストに照らして分野別にまとめました。日本語で読める査読付きの学会誌と、国内外の主な学会も紹介します。

研究法:質的研究

  • 質的研究のアプローチ(流派)
    経営学の質的研究には、Eisenhardt 法、Gioia 法、グラウンデッド・セオリー、エスノグラフィー、プロセス研究などの流派がある。めざす理論、現実と知識の前提、データと分析の仕方で見分けられるが、境界は論者によって違う。
  • 事例研究からの理論構築(Eisenhardt 法)
    いくつかの事例を理論上の理由で選び、一つずつ分析したうえで事例どうしを比べ、再現された関係から検証できる命題や理論を作る方法。Eisenhardt (1989) が8段階の手順として示し、2021年に本人がその核心を説明し直した。
  • Gioia 法
    質的データから帰納的に新しい概念を見つけるための方法論。インフォーマントの言葉による1次の分析と研究者の理論の言葉による2次の分析を並べてデータ構造の図にまとめ、そこからデータに根ざしたモデルを組み立てる。
  • グラウンデッド・セオリー
    データの収集と分析を同時に進め、次に集めるデータをつくりつつある理論で選びながら、データから概念と理論を組み立てる方法。名乗る研究は多いが、何を指すかは論文ごとに違い、中核の手続きを守っているかの確認が要る。
  • 組織エスノグラフィー
    研究者が組織の現場に長く身を置き、人々の言動とその意味づけを観察して書き上げる研究の進め方。現場の人が語る「体裁」と実際の行動をどう見分けるか、一つの現場から何が言えるかについて、方法の側が自ら限界を認めつつ答えている。
  • プロセス研究
    物事がどのように、なぜ、時間とともに生まれ、発展し、終わるのかを問う研究である。変数の関係を問う分散研究と対になり、質的にも量的にも行われるが、時間を追う縦断的なデータが共通の条件になる。

研究法:量的研究と調査の注意点

  • 共通方法分散(同じ回答者によるバイアス)
    同じ人に同じアンケートで複数のことを尋ねると、測り方が共通していることで回答が同じ方向にずれ、変数どうしの関連が歪むことがある。関連を強く見せることも弱く見せることもあり、どこまで深刻かは研究者のあいだで意見が分かれている。

研究の確かさ

  • 有名だけど、実証が弱い経営学の理論
    マズローの欲求階層説、タックマン・モデル、期待理論など、教科書や研修でよく紹介されるのに、検証では支持が弱い経営学の理論を、原典と検証研究にもとづいてまとめました。