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Theory Atlas
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EVERYDAY QUESTION

仕事で燃え尽きてしまうのはなぜ?

忙しい時期が続くうちに疲れが抜けなくなり、仕事への気持ちも冷めていく。燃え尽き(バーンアウト)を個人の弱さではなく、仕事の特徴や働き方から説明する研究が積み重ねられています。

こんな言い方でも燃え尽き症候群仕事に疲れた

原典と照合済み本文の根拠にした文献は出典に記載(照合の手順)

この疑問を説明する 3 つの理論

01

バーンアウト(燃え尽き)Burnout · Maslach & Jackson 1981

燃え尽きを、心身のエネルギーを使い果たした消耗感、仕事や相手から距離を置くシニシズム、自分は役に立っていないという効力感の低下の三つからなる状態として捉える研究です。燃え尽きは、仕事量、裁量、報酬、職場の共同体、公正さ、価値観の六つの領域で、人と仕事の環境とのずれが慢性化すると生じるとされます。研究者は、燃え尽きを「個人の現象というより社会的な現象」と述べています。

注意個人向けの対策は消耗感を和らげることはあっても、シニシズムや効力感の低下はほとんど変えなかった(Maslach et al., 2001)。職場の環境の見直しと組み合わせる必要がある。

研究の根拠と限界

研究の根拠尺度の開発(Maslach & Jackson, 1981)とレビュー(Maslach et al., 2001)。61本の研究のメタ分析では、消耗感は仕事量(rc = .65)と強く関連していた(Lee & Ashforth, 1996)。多くは対人援助職の、横断的な自己報告の研究。

バーンアウト(燃え尽き)の解説を読む ↗
02

仕事の要求度-資源モデルJob Demands-Resources Model · Demerouti et al. 2001

仕事の特徴を、負担となる「要求度」と、目標の達成や成長を助ける「資源」に分けるモデルです。要求度が高すぎると疲れ果てる「消耗」が、資源が足りないと仕事から気持ちが離れる「離脱」が生じ、この二つが燃え尽きをつくるとされます。仕事量を減らすことだけでなく、裁量や支援、フィードバックといった資源を増やすことも対策になります。

仕事の要求度-資源モデルの解説を読む ↗
03

資源保存理論(COR理論)Conservation of Resources Theory · Hobfoll 1989

人は時間やお金、知識などの資源を守り、増やそうとしており、資源を失いそうになったり、投じたのに見返りがなかったりするとストレスが生じる、とする理論です。資源の損失は獲得より強く意識され、損失が次の損失を呼ぶとされます。休みや仕事から離れる時間で資源を回復させることの大切さも指摘されています。

研究の根拠と限界

研究の根拠理論的な提案(Hobfoll, 1989)と、組織研究の整理(Halbesleben et al., 2014)。「資源」の範囲が曖昧だという批判がある。

資源保存理論(COR理論)の解説を読む ↗

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感情労働Emotional Labor · Hochschild 1983

接客などの仕事で、会社が求める表情や態度を示すために、自分の感情を管理することを指す概念です。内心はそのままで表情だけを整える表層演技と、求められる感情そのものを自分の中に呼び起こす深層演技が区別されます。感情の管理には努力が要り、燃え尽きにつながると論じられてきました。研究をまとめると、燃え尽きの消耗感との関連は表層演技で強く、深層演技ではほとんど見られません。

ワーク・エンゲイジメントWork Engagement / Personal Engagement · Kahn 1990

人が仕事に自分をどれだけ注ぎ込むかは、意味があると感じられるか、自分を出しても安全か、注ぎ込む余力があるか、という三つの条件で決まる、とする理論です。疲労や不安、職場の外の生活で余力が失われると、人は仕事から身を引いて自分を守ろうとします。燃え尽きの手前で起きている変化を捉える手がかりになります。

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研究・出典を確かめる

読みたい項目を選ぶと、その研究の説明・出典へ移動します。折りたたまれた説明は開いて表示されます。

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ここに挙げた理論は、疑問を考えるための手がかりです。どの理論がよく当てはまるかは、組織や状況によって変わります。

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