理論・視点

Core Competenceコア・コンピタンス

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一言で言うと

企業の競争力の根っこは、個々の製品や事業ではなく、複数の事業にまたがって生かせる技術やスキルの束にある。企業はそれを軸に事業を組み立てるべきだ、とする理論。

説明したい問い多角化した企業の競争力は、どこから生まれるのか。
原典Prahalad, C. K., & Hamel, G. (1990)
The core competence of the corporation
分類Concept / theory
分析単位組織
理論系譜経済学
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中核的な問い

多くの事業を抱える大企業は、事業ごとに独立した単位(戦略事業単位)として管理されることが多い。しかし事業をばらばらに扱うと、全社で共有できる強みが見えにくくなる。企業全体の競争力の源泉は何か。

02

主張とメカニズム

Prahalad & Hamel (1990) は、企業を一本の木にたとえた。目に見える最終製品は葉や実にすぎず、それを支える根がコア・コンピタンスである。コア・コンピタンスとは、多様な技術や生産のスキルを組み合わせる、組織の集合的な学習の成果を指す。

コア・コンピタンスには三つの目安がある。幅広い市場への入り口となること、顧客が感じる価値に大きく貢献すること、競合が真似しにくいことである。企業は、コア・コンピタンスを具体化した部品や技術(コア製品)を多くの事業に展開し、新しい市場を切り開く。そのため、人材や技術を事業部の中に囲い込まず、全社の資源として配分することが重要だとした。

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身近な例

精密機械や光学の技術を持つ企業が、カメラだけでなく、複写機や医療機器、半導体製造装置へと事業を広げていく。製品は違っても、根にある技術は共通している。逆に、目先の収益のために中核部品の開発を外部に任せ続けると、将来の事業の芽を失うおそれがある。

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主要概念

コア・コンピタンス(core competence)
複数の事業に生かせる、組織的に蓄積された技術やスキルの組み合わせ。
コア製品(core product)
コア・コンピタンスを具体的な形にした部品や中間製品。多くの最終製品に組み込まれる。
戦略事業単位(strategic business unit, SBU)
独立した事業として計画・管理される組織の単位。
集合的学習(collective learning)
個人ではなく組織全体として、知識やスキルを積み重ねていくこと。
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代表的な展開研究

  • Leonard-Barton, D. (1992). Core capabilities and core rigidities: A paradox in managing new product development. Strategic Management Journal. DOI ↗中核的な能力は、環境が変わると変化を妨げる硬直性にもなりうることを示した。
  • Markides, C. C., & Williamson, P. J. (1994). Related diversification, core competences and corporate performance. Strategic Management Journal. DOI ↗関連多角化の効果は、市場の近さより、戦略的な資産を共有・蓄積できるかどうかで決まると論じた。
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批判と境界条件

何がコア・コンピタンスに当たるのかを事前に特定しにくく、成功した後に振り返って名づけているだけではないか、という批判がある。また、中核の能力に頼りすぎると、環境の変化に対応できない硬直性を生む(Leonard-Barton, 1992)。概念の考え方は、資源ベース・ビューやダイナミック・ケイパビリティの研究に引き継がれた。

REFERENCES

出典

  • 原典Prahalad, C. K., & Hamel, G. (1990). The core competence of the corporation. Harvard Business Review.

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